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建築家との対談
   
 
       岡村泰之 建築家
1960年鳥取県生まれ。
一級建築士事務所[岡村泰之建築設計事務所]代表。
地域に開かれた、シンプルかつどこかユーモラスな建築デザインで、
都市計画から個人住宅の設計まで幅広く活動している。
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/okmr/
   ワイズ

FU-HOUSE14(ruins)岡村泰之建築設計事務所
RC造+木造2F/2008

 
 
末永く豊かに暮らせる空間
 
岡田家を建てようと思う方は、夢と期待にあふれていて、たくさんの希望を持っている。ですが住まいに本当に求めているものは何なのかを把握している人は、実は少ないということも、仕事を通して実感しています。それを整理して空間にしっかり落とし込み、しかもその空間を豊かなものにするのが、すぐれた建築家ではないかと思います。岡村さんはまさにそういう建築家の代表で、建て主と打合せを重ねるなかで、そこに住む人にとってハッピーな空間を導き出し、提案なさる。

岡村
僕が目指しているのは、「そこに住む人たちが末永く豊かに暮らせる住宅をつくること」で、常にこの視点を失わないようにしています。ですから打合せではまず「これからつくる家でどんな風に暮らしていきたいか」をお聞きするんです。予算や土地の広さといったことはさておき、真っさらな気持で考えてもらう。どんなことが快適で、楽しいと感じるのか、自ら答えを出すことで、その人にとって豊かで面白みのある空間とはどんなものかが見えてくると思っています。

岡田
家を建てるに当たって、それはとても大切なことですよね。

岡村
建築家というと「先生」というイメージを持つ人が多いのですが、僕はそれは違うと思っていて、ひとつの目的に向かって、建て主とも施工会社ともフェアなコミュニケーションをとりたいんです。

岡田岡村さんがこういう考えをお持ちだから、建て主のみなさんはやりとりがしやすいし、現場の職人や監督も非常に仕事がしやすい。家が完成したときに催すオープンハウスにうかがう機会がよくあるのですが、岡村さんが設計した家のみなさんは、いつも本当に嬉しそうなんです。満面の笑顔で迎えてくれて、もちろんできあがった家にとても満足している。

岡村
岡田さんが最初にいらしてくださったのは、10年以上前のことですね。

岡田
ええ。玄関のない家で、でもみんな自然に靴を脱いでいるし、子供は大喜びで家中駆け回っている。土間があったりして、思わず「足が冷たくないですか?」と聞いてしまいました。岡村さんと家族のみなさんは「大丈夫ですよ!」って。余計なものは一切なくてシンプルで、それでいて美しい。設備や機能の充実よりも、空間そのものを大切にしている。こういう建築があるんだなって、驚きながらも嬉しくなったのを憶えています。

岡村
シンプルな構成にいかにダイナミズムがあるかが、建築の魅力のひとつではないでしょうか。

岡田
そう、図面を見たらとても単純なのに、できあがった空間はとても豊かなのが、岡村さんの建築のすごいところ。あれは建築の見方が大きく変わる体験でした。
 
無駄を省くと豊かになる
 
岡田たくさんの建築家の方々と仕事をしていて思うのは、正直であることがとても大切だということです。

岡村
建築って非常に曖昧なことが多いのですが、僕はハッキリさせた方がいいことはハッキリさせたい。さまざまなやりとりのなかで、ブラックボックスをつくってはいけないと思っています。

岡田
賛成です。

岡村
解決すべきことは、建築家と施工会社と建て主が一緒に解決していくべきですよね。僕たち建築家にはデザインの責任があり、施工会社にはそのデザインを理解して工期内に建てる責任があり、建て主にはすべてのものごとを選んで決める責任があると思っています。責任の所在を明確にして自覚し、真っ当なやりとりをすれば、いい関係が築けるはずですから。

岡田
そして大切なのが、お金に関しても明確、明解にすることです。家を建てるためにはたくさんの材料が必要です。柱や壁に使う材料、窓、扉、タイルや壁紙といった内装材、さまざまな設備機器……。でも建て主のみなさんは、そういった材料の仕入れ値がいくらかなんて知りません。だからこそ、きちんと原価を公開した見積書を作成するべきだと思ってずっとやっています。施工会社として、材料費、職人や監督に払う手間賃や給料といった必要なものはきちんといただく、でも余計なものはいただかない。でも、そういう考えをしない施工会社と建築家も多いという現状がある。そのなかで岡村さんは原価公開見積派ですね。

岡村
無駄なことはしたくない、言い訳もしたくないという性分なので、カラクリのある見積書はいやだなぁと。無駄を省いて正直なやりとりをすれば、工期も工費も短縮できることにつながるのですから、こんなにいいことはないですよ。

岡田
そのとき大切なのは、建築家が見積をきちんとチェックできる目を持っていること。それがあればたとえコストダウンをすることになった場合でも、無謀なやりとりにはなりません。栄港建設と岡村さんは、これまでに40軒近く一緒に家を建ててきた実績があります。そのなかでいろんなことを一緒に経験しましたし、信頼関係も培うことができました。腹を探り合う必要もない(笑)。

岡村
毎回工務店を変える建築家もいますが、僕はエリアごとにメインでお願いする工務店はだいたい決めています。横浜を中心とするエリアのメインは栄港建設さんですね。その方が後々のお付き合いも楽だし合理的なんですよ。

岡田
同じ建築家とたくさん仕事を重ねると、技術の蓄積ができるという点も大きなメリットです。施工する側も「もっと良くしていこう」と思えるから、技術が磨かれ、人が成長していきます。

岡村
建築家は建築家として、施工会社は施工会社として、それぞれいいものをつくるために、互いに合理的に考えていきたいと思っています。僕は初めての施工会社と仕事をするときは、まず社長と飲んでみる(笑)。それでいろいろ話すなかで、「この人は最後まで責任を持ってくれるか、それとも逃げちゃうか」が分かるものなんですよ。そこが分からないと、建て主の大切なお金をあずけることも、これから過ごす家の施工を任せることもできません。岡田さんは、もちろん前者です。
 
建築家が建てる家の面白さ
 
岡田栄港建設は設計施工の両方はせずに、施工のみを追求したいと思っています。建築家が提案する「かたち」を、技術と工夫を駆使して実現化するのが私たちの役目。

岡村
僕がものづくりのなかでも建築が一番面白いと思えるのは、「空間」をつくれるからなんです。目に見えないものですけれども、そこにしかない、唯一の、豊かで面白みのある空間を考えることができる。それが僕の得意なことだし、何より面白いことなんです。

岡田
たしかにそうですね。若い監督の最初の現場は、岡村さんの住宅ということが多いんです。なぜなら岡村さんの建築の考えや人への接し方を見て感じることで建築が好きになるし、これからもっと頑張ろうと思えるから。はじめにいい仕事を体験できれば、大きな糧になるに違いないという思いもあります。
岡村そうやって信頼して、信頼されてという関係があると、出せる力も大きくなるということもありますね。

岡田
それは家を建てるみなさんも含めて言えますね。先ほど岡村さんが言った「先生」のように、建築家というと気むずかしかったりお高くとまっていたりとマイナスのイメージを持つ人もいるかも知れません。でも、信頼関係をしっかり築けて、家を建てる側の考えや希望を反映した設計をしてくれる建築家と出会えたら、家づくりは本当に楽しいものです。

岡村
もちろんそこには施工会社との出会いもあります。

岡田
最終的に決断する責任は建て主にありますし、疑問や不安点は積極的にやりとりすべきだけれども、信頼できる建築家に出会えたら、任せる勇気を持つことも大切。家は、会社や商業施設と違って生産性のある場所ではない消耗材だととらえることもできますが、住む人にとって大きな付加価値が生まれる空間であるという喜びを、ぜひ体感していただきたい。

岡村
本当にそうですね。

岡田
ハウスメーカーのモデルハウスのようにサンプルがあるわけではないから不安だという方もいるけれども、もったいないことです。設計料に関しても高いのではと言う建て主には、「一年から二年近く建築のプロフェッショナルが専属に付いて、自分の希望や気持ちの揺れに応えてもらえて、何より自分たちのために空間をつくってもらえる。そう考えたら安いと思いませんか?」とお伝えするんです。そうするとみなさん「なるほどその通り」と納得なさる。

岡村
いくらかかるのか、分からないのが不安という方もいるでしょうね。僕はホームページに設計料について明記しています。

岡田
そうやってオープンにしていくのはとてもいいことだと思います。そしてこれからは、いい建築家といい家を建てたいと思っている人たちがもっと出会えるようになるといい。家というのは街並みの最小単位で、それが良くなれば日本の街並みは確実にいい方向に変わっていく。我々も、いい建築家とのネットワークを、これからもしっかりと築いていきたいと思います。
 
 
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